この記事はSkyrim mod「Wheels of Lull」に関連しています。
『搭《Towers》』
based on UESP wiki
塔《Towers》とは
『搭』は自然物の場合もあるが、人工物の場合もあり、タムリエル各地に立っている。『搭』は アダ・マンティア (Ada-Mantia) の塔を魔力的にも物質的にも模している。アダ・マンティの塔とはムンダスの屋台骨を強化していると信じられている『搭』である。タムリエル各地の 『搭《Towers》』 と 星座でもある 不可視の 『搭《Tower》》 との関連性はよくわからないが、それぞれを理解するためには双方を理解しなければならないのだろう。
伝説によると、エイドラがムンダスを創造する際、ニルンの屋台骨の繫ぎの部分にニルンの材料が余分にくっついていた。それらは触れられる現実を拡散し始めた。アダ・マンティアの搭が繫ぎ目のいちばん高い場所に約定のために建てられた。エルフの時代(Merethic Era) の間に、アルドメリは新しい『搭』を建築する技術を考案し体系化したが、そのせいで彼らは分派した。分派した集団はそれぞれ別の『石』を用いて別の『塔』を別の繫ぎ目の上に建てたので『搭』は現代で知られているように数が増えた。
こうした伝説から、エルフの時代においての時間の流れは一方向であったが単一ではなかったと伺い知れる。各集団がそれぞれ独自の塔を建て、その塔の周辺で独自の現実を作り出せた。『搭』は各現実をコントロールし、各集団の願いにかなう姿へと現実を変えた。この現象を 『踊り《Dance》』と呼ぶ。各搭は各分派の「神話」に倣った外観をしている。 アダ・マンティアの搭を巧みに模した別の搭もあるが、まったく異なる外観の搭もある。少なくとも 真鍮の巨人(Walk Brass) は全くかけ離れた姿をしている。
Towers と Stones
どの『搭』もそれぞれ『石』を持っている。各石は アダ・マンティアの塔に鎮座する 零の石(Zero Stone)と魔力的・物質的に類似の役割を果たす代物である。零の石の力は万物の実在性を安定させることにもっぱら費やされていると考えられている。エセリウスは 「creatia」 の源泉だが、霊魂の領域にアクセスすることは難しく、アクセスには膨大なエネルギーを要する為ので、通常の石は creatia をエセリウスから直接吸い上げるのではなく、エセリウスからオブリビオンの領域に流れ込んだ余剰分の creatia を吸い上げ、吸い上げた creatia を 搭周辺の地域に放出している。
『石』と『搭』の繋がりは歴史のなかで何度も、様々な原因で断たれたが、どんな場合でも 『搭』がムンダスに与えていた保護が消えるという結果をもたらした。どの搭であろうと、搭の停止は定命の領域の存続自体を脅かす危険性があるので、学者はこの話題について一般人のいる場所で語るのを避けたがる。
タムリエル各地の搭
・Ada-Mantia (アダ・マンティア)
別の呼び名:Tower Zero ( 零の塔 )、 Adamantine (アダマンタイン)、 Direnni ( ディレニ )
バルフィエラ島に建っていて様々な名称を持つ塔。世界の黎明期には建築物はアダ・マンティアしかなかった。伝説によると、この塔の周りから一方向に流れる時間が始まり、この塔が知覚可能な現実を拡散したとか。タムリエル各地の『搭』はアダ・マンティアの搭を模して作られている。零の石と呼ばれる『石』を持つ。
・Red Tower ( 紅の塔 )
別名:Red Mountain (レッド・マウンテン)
ロルカーンの心臓が地表に落ちた場所に紅の搭が隆起した。エルフの分派:チャイマーは ロルカーンの赤き心臓を探し求め、モロウウィンドへ移住した。エイドラが直接創造の過程に関わった2つ目の『搭』であり、『石』はロルカーンの心臓 である。ロルカーンの心臓 は第三紀末に (訳注:TES3:Morrowindの主人公によって破壊され) 失われた。
・White-Gold ( 白金の塔 )
別名:Tower One ( 壱の塔 )
アイレイドたちが アダ・マンティアの搭を模してタムリエルの中心に建築した『搭』である。 アダ・マンティアの搭の次に作られたのは 原理の晶塔(Crystal-Like-Law)だが、白金の塔は アダ・マンティアの搭、すなわち 零の搭 の次に強力なので 壱の搭(Tower One) とも呼ばれる。アイレイドはこの『搭』の『石』に、 ロルカーンの心臓 がハートランド地方の上空を通り過ぎた際に滴り落ちた 血、チム・エル・アダバル(Chim-el-Adabal)を選んだ。チム・エル・ダバルはおおぶりの赤い宝石の姿をしており、後世においては、皇帝の証「王者のアミュレット」に使用されていた。チム・エル・アダバルは第三紀末に (訳注:TES4:Oblivion においてオブリビオンの災禍を鎮める過程で) 失われた。
・Crystal-Like-Law (原理の晶塔 *1)
アダ・マンティアの搭を模して造られた最初の搭である。サマーセット諸島に位置し、『石』は人物であったと言われている。オブリビオンの災禍のさなかにデイドラの軍隊に攻め込まれ、『石』は失われた。
・Snow Throat ( 雪のノド )
別名:Snow Tower (雪の塔)、白い塔、世界のノドとも呼ばれる
スカイリムにそびえる山であり、『石』は洞窟だと言われている。
山頂にはノルドの高僧グレイビアードたちが世俗を離れて暮らしている。
ドラゴンボーンの書には、
「世界の8ヶ所で悪政が施される時
真鍮の塔が歩み、時間が再形成される時
3度祝福を受けた者が失敗し、紅の塔が揺れる時
ドラゴンボーンの王が王座を失い、白い塔が崩れる時
雪の塔が崩壊し、国王がいなくなり、血が流れる時
世界を喰らう者は目を覚まし、
運命の紡ぎ車が最後のドラゴンボーンに向けられる。」
と謳われている。
・Green-Sap ( 緑の大樹*1 )
ボズマーは建築物の代わりに樹を育てた。ヴァレンウッド地方原産の巨木、グラー・オークの樹が 『搭』であり、その実 パーチャンス・エイコーン、可能性の実 が 『石』だった。つまり『搭』 も『石』もヴァレンウッドの森の至る所に存在していた。どの緑の大樹も歩き、歌い、踊った。ボズマーは 、緑の大樹を『踊らせる』歌を覚え、望みの現実へと変えるのを楽しんだ。
第1紀243年のアレッシア主義者の奴隷たちの反逆のころ、アヌマリルという名のアイレイドの魔術師が緑の大樹を白金の塔に作り変えて、アイレイドの領域を再構築しようと企んだ。彼の陰謀の影響で緑の大樹は次第に数を減らし、やがて最後の一本、Elden Root の街にそびえる Elden Tree ( エルデンの母樹。すべての 緑の大樹の親 ) だけになった。アヌマリルはエルデンの母樹の近くに自分の歯を利用したムンダス儀 ( ニルンや月を現す機械 ) を作成し配置した。アヌマリルがいなくなった後も彼の機械は動き続けているが、緑の大樹がその物語の結末を定めない限り、アヌマリルの試みが成功したのか否か、エルデンの母樹が失われたのか否かは判然としない。
・Orichalc (オリハルク)
もっとも謎の多い『搭』で名前以外はほとんど伝承がない。『石』はひと振りの剣だと言われている。ヨクダ大陸に存在したと推測されるが、ヨクダは既に海中に没した為、オリハルクの搭も失われたと考えるのが妥当だ。
・Walk-Brass ( 真鍮の巨人*1 )
真鍮の巨人は ドゥーマーたちが神を造ろうとして制作した巨大な機械人形である。 真鍮の神 、あるいは真鍮の塔、ヌミディウム などとも呼ばれる。ドゥーマたちはカグレナックの神器と呼ばれる道具を用い、ロルカーンの心臓 を材料として新たな神を作ろうとしたと言われている。歴史上ローカンの心臓を用いた 真鍮の巨人は2体制作されたが、いずれも停止、あるいは破壊された。
*1:紡音さん考案の訳語を使用しています。
この記事はUESPに基づいた抄訳です。
/TESlore